<教えて!たなえり先生>#43-着付け初心者の残念ポイント解消術

こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は初心者さんあるあるのちょっとした違いで見えかたが変わる着姿のチェックポイントを、着物を着る手順でお話していきます。

①着物の長さ、裾周り

まずは着物の裾の長さ。ブーツや靴など洋装ミックスのコーデを除いて、床すれすれの長さを目指して着てみましょう。裾が長めだと足長効果もありますし、着ている時は長く感じてもお草履を履くとちょうどよい長さになるはずです。

丈だけでなく着物の裾周りのチェックポイントがいくつかあります。以下の2枚の裾周りの写真を比較してみましょう。

前・①の着物は上前の幅が広過ぎて左の脇縫いが前の方に見えています。しかも脇縫いが斜めになっており、下前の裾が見えている状態です。着物の前を合わせる場合は、前・②の写真のように正面から見た時長方形を描くようにイメージしながら調整するとうまく行きます。

後ろの裾周りもチェックしてみましょう。後・①は下前が上がっておらず(裾が前から見えていた)腰の幅のまま裾まで降りてきているので身体が太く見えてしまいます。それと比較して後・②は裾方向に向って細くなっていていわゆる〝裾すぼまり〟になっているので、着物らしいすっきりとした後ろ姿になります。

②おはしょりの長さ、しわ

おはしょりは長く仕上がると調整するのが大変なので、予め短めを意識して着ていくとうまくいきます。長過ぎるおはしょりはスタイルが悪く見える原因にもなりますし、幼い印象や初心者感が出やすいポイントです。

③のように右のおはしょりが長くなる場合は、下の写真のように衿先が紐にかかってない場合で、おはしょりが整わない原因にもなりますので注意が必要です。

前のおはしょりのしわも重要なポイント。おはしょりは横方向に引くとたるみが取れて身体に沿うので、ゴムタイプの伊達締めを使う場合は、前と後ろどちらから巻き始めるかによって仕上がりが違ってきますのでご注意ください。

おはしょりの長さは人さし指の長さとよく言われますが、帯の高さによっても変わってくるので、安定した仕上がりを目指すなら、常におへそからの距離を意識しておくとうまくいきます。(ちなみに私はおへそ下4cmです。)

③背中から伊達締めや胸紐が見える

半幅帯を結んだ時、背中部分の伊達締めや胸紐(腰紐)が見えてしまう!という時は帯が前上がりになっていないか確認しましょう。

帯が前上がりになっていると下腹が出ているように見えたりするので、帯を巻く時は(どの帯でも)前下がりを意識しながら巻いていくと背中で伊達締めや腰紐が見えてしまうことを避けられます。

しかし、帯が重たい場合はどうしても後ろが下がりがちになるので、そんな時は三連仮紐や帯揚を使って帯が下がらないようにサポートしてあげてください。

まとめ

着姿のチェックポイントといえば衿や帯周りが最初に思い浮かぶと思いますが、下半身部分は着姿全体の印象を決める大切なポイントです。

細かいチェックポイント他にもたくさんありますので少しずつ紹介していきますね〜!

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