麻のシワとどう付き合う?麻素材のシワ対策<教えて!たなえり先生#82>

こんにちは、たなえりです。今からの季節、手が伸びる麻のきものや羽織。袖を通したときのあの軽さや、風が抜ける感じは、ほかの素材にはない心地よさがあります。

でも、その一方で、気になるのが「シワ」。

着た直後はきれいなんだけど、時間の経過とともに裾や膝まわりにシワが…というのもあたりまえ。

今回はそんな麻のきものや羽織のシワ対策についてのお話です。

なぜ麻はシワになる?

麻のきものや羽織、そして洋服も。袖を通した瞬間から、気づけば細かなシワが刻まれていく素材。

これは欠点というより、麻という繊維の特性によるもの。麻は繊維が硬く、伸縮性がほとんどないため、一度折れた部分が戻りにくい特徴のため、他の繊維に比べてシワになりやすいのです。

でもその反面
・通気性がいい
・肌離れがよく涼しい
・独特のシャリ感がある
というメリットも

だからこそ、夏に選ばれ続けている素材でもあります。

つまり「シワになりやすい」ということは避けられないので、まずはそこを理解することが、対策の第一歩です。

また、ひとことで「麻」と言っても、リネン(亜麻)はやわらかさがあり、肌あたりが比較的なめらか、ラミー(苧麻)はシャリっとした強いハリ感があり、リネンに比べてシワになりやすい特徴があります。

【リネンの着物で60分正座】(ひざ裏とおはしょりの下部分に注目)

【小千谷縮で10分正座】小千谷縮は10分の正座でもしっかりとシワがついてしまいました。

シワを〝つけない〟より、〝つけにくくする〟

完全にシワをなくすことはできないけれど、〝つきにくくする〟ことはできます。

例えば

・バッグなどを腕にかけない
・長時間座ることを避ける
・座る前に布を整える
・外出先で羽織などを脱いだら、ハンガーにかけるか袖だたみにする

また、無地か柄かによってもシワの見えやすさは変わります。

シワになってしまったら?

どんなに気をつけても、シワはできます。(笑)次に着る時のために、ある程度シワはとっておきたいものです。

まず実用的なシワの取り方は

・霧吹きをして軽く湿らせ、吊るしておく
・入浴後の浴室に干して湿気を利用してシワをのばす
・当て布をして低〜中温でアイロンをかける

という方法ですが、アイロンをかける際の注意点がひとつ!

小千谷縮や近江縮など〝シボ〟が特徴のきものの場合、アイロンを強くプレスすると〝シボ〟が伸びてしまう場合があります。

リネンも同じく、強くプレスすると生地がテカってしまう場合もあるので、なるべくふんわりとアイロンをかけるのがポイントす。

シボがある麻の場合は、完全にシワを伸ばすのではなく、前述のように霧吹きやスチームアイロンなどで伸ばすのがちょうどいいかもしれません。

シワも含めて、麻の魅力

私は麻のふんわり感が好きですし、アイロンが苦手ということもあるので、特に霧吹きやアイロンなどはしないのですが、どうしてもシワが気になる時はきれいに本だたみをして置いておくだけでも、ある程度シワは取れます。

シワになりやすいから敬遠するのではなく、その特性を知って着るのであれば、最強の夏きものです。

今季、ぜひ麻のきものにチャレンジしてみてくださいね!

おまけ

麻のきものには麻の襦袢の相性が抜群に良いです!絹やポリでもダメというわけではないのですが、シワになりにくい襦袢を着ると、袖口から襦袢が出てきますよ〜。(写真参照)

ある雨の日の着姿

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