サイズが合わない着物の着こなし術<教えて!たなえり先生#81>

こんにちは、たなえりです。
今回は「サイズの合わない着物をどう着こなすか」について、少し踏み込んでお話ししてみたいと思います。

着物を選ぶとき、「これ、サイズが合っていないかも…」と迷った経験はありませんか?リユース着物や譲り受けた着物など、ぴったりのサイズに出会う方がむしろ少ないかもしれません。

でも実は着物は、洋服ほどシビアにサイズが合っていなくても、工夫次第で十分楽しむことができる衣服です。とはいえ、「どこまでなら大丈夫なのか」「どこからが難しいのか」は気になるところ。

そこで今回は、自分のサイズの知り方や許容範囲の目安、あると便利なアイテムなどを紹介します。

マイサイズを知る

まずは自分のベスト寸法を確認しましょう。

着物の寸法を知るには、
・身長
・ヒップサイズ(体の一番太い箇所)
・裄
の情報が必要です。

腰紐を締める位置によって多少変わりますが、身長からおおよその身丈を知ることができます。

  • ほっそりさん:身長 −2〜4cm = 肩身丈
  • 標準体型の方:身長 = 肩身丈
  • ふっくらさん:身長 +2〜4cm = 肩身丈

ここで注意したいのが、身丈には「肩身丈」と「背身丈」の2種類の表記があることです。

肩身丈と背身丈の違い

肩山から裾までの寸法が「肩身丈」、背縫いに沿って測った長さが「背身丈」。この違いを取り違えると、4〜5cmほどの誤差が生まれてしまうため注意が必要です。

自分の身長は分かっていても、ヒップサイズや裄は測る機会が少ないかもしれません。そんなときは、手持ちの着物を実際に着てみるのもひとつの方法です。

身体に巻いたとき、右の脇縫い線に対して上前がどのくらい重なるかを確認し、そのうえで着物の前幅・後幅を測ることで、おおよその寸法を把握できます。

たとえば、前幅・後幅をそれぞれ5mm広げると全体で約+2cm、1cmずつ広げると+4cmの違いになります。

同様に裄も、実際に着たときの長さを確認し、脱いだあとに採寸することで、自分に合う数値を知ることができます。

参考までに、こちらのコラムさらに詳しく書いていますのでご覧ください。

どこまで許容範囲?

着物は多少サイズが合っていなくても着ることができますが、ひとつの目安としては「洋服でいうワンサイズ違い程度」と考えると分かりやすいでしょう。

具体的には、

  • 身丈:身長 ±5cm程度
  • 身幅:±5cm程度
  • 裄:±2cm程度

ただし、そのまま着るだけでは少し気になることもあるため、着る際にはちょっとした工夫が必要になります。そのポイントについては、次の章で詳しくご紹介しますね。

タイプ別合わないサイズを着るコツ

サイズが合わない着物でも、ポイントを押さえることでぐっと着やすくなります。ここでは、よくあるケースごとにコツをご紹介します。

■ 身丈が短い場合
・腰紐の位置をいつもより下めに結ぶ
・細めの腰紐を使う
・マキシ丈のスカートや見せる裾よけなどを活用する
・おはしょりが出ない場合は、無理に出そうとせず対丈で着る

■ 身丈が長すぎる場合
基本は丈が短い場合の逆の調整を行います。(腰紐の位置を上めや太めの腰紐を使うなど)
さらにおはしょりが長い場合などは、こちらのコラムをご覧ください。

■ 裄が短い場合
・衣紋をやや抜き気味にする
・首まわりにゆとりをもたせて着る

■ 裄が長い場合
基本は裄が短い場合の逆の調整を行います。
さらに、広衿の場合はいつもより少し多めに衿を折るのもおすすめです。

■ 身幅が狭い場合
身体の右端に合せて幅を決めると、左の脇縫いが前に来すぎてしまい、上半身も整えにくくなるので、身体に対して左右対称になるように巻きます。

■ 身幅が広い場合
着物の右端身体の右端を合わせ、余った分は下前の左側で折り返して調整すします

裄、袖丈問題ならコレ!

サイズが合わない着物を着るときは、襦袢選びに悩む方も多いのではないでしょうか。着物に合わせて襦袢を揃えるのは、なかなか大変ですよね。

そんなときは、裄や袖丈に悩まされにくい「半襦袢」という選択肢もおすすめです。

キモノモダンの半襦袢「Marrakech」シリーズやワンピ襦袢は、お袖が筒袖仕様になっているため、袖口や振りから襦袢がのぞいてしまう心配がありません。

ただし、これからの季節、透ける着物に合わせるのに少し不安を感じる方や、袖口の汚れが気になるという場合もあると思います。そんなときは「替袖を付ける」という方法もあります。

シーンや季節に合わせて上手に使い分けながら、無理なく快適に楽しんでみてくださいね。

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