デニム着物を巡る冒険(前編) -20年前、アメリカ発のキモノブランドが始めた普段着キモノのはじまりはじまり。
みなさん、こんにちは。
KIMONO MODERNのクリエイティブ・プロデューサーのYUKIです。私がカリフォルニアに住んでいた2004年にKIMONO MODERNをスタートして、はや21年。去年20周年を迎えたわけなのですが、カリフォルニアでは主婦をしながらどっぷりと製作(妄想)活動に明け暮れた日々を過ごしていました。

当時「KIMONO MODERNらしい着物」を作りたい、と取り組んだのが「デニム着物」でした。アメリカといえばジーンズの発祥の地。沢山の生地の中から色や厚み、さまざまな特性を考慮しつつ色々と試行錯誤してたどり着いたのが、サリーフォックス博士のオーガニック畑で取れたスーピマコットンを使用したデニム生地。
それはそれはカッコよくて。
ちょっと粋で年輪さえ感じさせてくれる上に、デニムとは思えないほどのしなやかさ。沢山のデニム生地を試した時に壁になったのが、デニムらしいといえばデニムらしい、ざっくりとした厚みやごわっとした風合いをよしとするかどうかだったのですが、私の中でどうしても譲れなかったのは「肌触りとしなやかさ」でした。
それはきっと、毎日着物をきたおばちゃまたちに囲まれて幼い頃から着物が日常だった生活環境からか、着物の持つしなやかさや上品さが着る人をより美しく際立たせてくれるようなきがしていたからかもしれません。きをてらうのではなく、その本質を。洋の中に日本を感じられること。これが当時からブレずにある、私の中のルール。
20年前発売をした初期のデニム着物シリーズ「禅」は、残念ながら今では生地廃盤になってしまいましたが、それ以降に販売したデニム着物シリーズも、その「譲れないこだわり」をずっと大切にしてきているせいか、

「色んなブランドを見比べてみたけれど、これがデニム?!」
と実際に触ってみたお客様たちがその手触りや柔らかさにいつも驚かれます。今販売中のデニム着物はどれもmade in JAPAN(岡山産)を厳選していて、その中でも「シルク混」のデニム着物を販売しているのはKIMONO MODERNだけ。艶感、上等。もはや、デニムというのもおこがましい(?)ほどの上質な質感と落ち感。しなやかに身体に沿ってくれる感覚は柔らかもの(絹の着物)に近い感じさえします。

モノトーンでキリッとかっこいい帯をしめるもよし、POP でかわいく元気にはしゃぐもよし、上品にエレガントに優雅な時間をくつろぐもよし。

着る人の個性に合わせて、さまざまな表情を見せてくれる。大人だけの遊び心を、上質な素材がそっと後押ししてくれる、そんな安心感を。ずっとずっと大切に、沢山のお客様に愛され続けたKIMONO MODERNのデニム着物シリーズを、秋のお支度応援のお品としてみなさまへお届けしています(2025年8月 キモノMODERN割対象商品)