[前編]和菓子の帯留作家、新作が”ショートケーキ”?の衝撃-構想5年の製作秘話|村岡寅則商店

和菓子をモチーフにしたアクセサリーや帯留作で今大人気の村岡寅則商店・宮内さくらさん。KIMONOMODERNが20周年を迎えた年に、彼女からふと一通のDMが届きました。
「構想5年、試作1年かけた渾身の新作”ショートケーキ”ができました。」
「・・・???」
和菓子の帯留作家さんが、なぜにショートケーキ?!
そんな疑問と、衝撃と、ワクワクから始まったのが、今回の「村岡寅則商店×KIMONOMODERN」コラボ企画。


この記事では、KIMONOMODERN・ゆきと、村岡寅則商店・宮内さんが、新作「ショートケーキ」について語った対談の様子をお届けします。(聞き役:林)
「ショートケーキって、日本発祥なんですよ。」
ゆき:私たちが初めてお会いしたのが、2025年5月。DMをいただいたものの、すぐにはコンタクトは取れなくて。ある日、私からの突然の連絡に「行きます!」と、遠方ながら飛んできてくださった第一印象に、惚れました。
宮内さん:私も、まさか社長に直接お会いできると思っていなかったのでとても嬉しくて、思わず駆けつけちゃいました。
ゆき:その時に色々とお話しした中で一番の衝撃だったのが「和菓子作家なのに、なんでショートケーキ?」という(笑)
宮内さん:そうですよね。実はショートケーキって「日本生まれの洋菓子」なんですよ。
ーーえっ、そうなんですか?
宮内さん:はい。金平糖やカステラと同じように、海外から入ってきたものを、日本独自の進化を遂げたお菓子なんです。海外でショートケーキを見ると、見た目もまるで違います。
ーー本当ですね!私たちの思う、白いクリームに覆われたふわふわスポンジのショートケーキは、日本で生まれて日本で育ったものなんですね。
宮内:このショートケーキが日本で広く知られるようになったのは100年以上前の大正時代といわれています。厳密に言うと洋菓子ですが、私にとっては和菓子のような存在です。
ゆき:和菓子作家さんなのにショートケーキ、という意味がこうしてわかったとき、KIMONOMODERNのお客様にもこのストーリーを届けたいなと思ったんです。

まるで職人の目線「粗め」な生地にこだわった、構想と試作。
ーー新作ショートケーキは、構想5年、試作1年の末できた超大作と伺いました。製作のきっかけはあったんですか?
宮内さん:大きなきっかけは覚えていませんが・・・初めて作りたいと思った日から、新作に追われる忙しい日々の中でも、ずっと頭の中で「こんな大きさにしたい」「こんな色がいいな」と考えてました。街中でショートケーキを見かけたら「あ、こんなアプローチもあるな」とか。
ゆき:アプローチ方法?
宮内さん:ショートケーキひとつとっても、デザインや質感が違うんです。私は王道レトロな当時さながらのショートケーキが好きなので、そういう方向性などの構想が固まるまで、5年がかかりました。
ゆき:すごい。私からしたらただ「食べるショートケーキ」という一面でしか見ていないですが、それはもはや「職人」の目線ですよね。
宮内さん:わたしの場合は、パティスリーのようなキメの細かい生地ではなく、日本の王道ショートケーキの”気泡粗め”な質感で作っています。
ゆき:そこまでこだわってるの!?
宮内さん:これまでの和菓子モチーフとは作り方も異なりますし、今までに無い新しい挑戦で、試作までにも1年と時間がかかりました。


ーーそういえば「完成しました!」とできたてホヤホヤのショートケーキ帯留を送ってくださった後に、「やっぱりこちらで」と差し替えもありましたね。
宮内さん:あれは、スポンジの「焼き目」の多さが気になってしまって・・・焼き目たっぷりの方が美味しそうではあるのですが、KIMONOMODERNの大人な着物に合わせるなら、ここは控えめにしてスタイリッシュに洗練された方がいいなと思い直しまして。
ゆき:焼き目で大人の洗練を演出するって、面白い!断面の角度や見え方にも相当こだわったんでしょうね。
宮内さん:はい、夢に出てくるくらい、色々考えました(笑)
“日常に寄り添う”繊細で温かい、2つのブランドが持つこだわり。
宮内さん:ただ、最終的にはかわいいだけでなく、大人の女性が帯留めとして楽しめるようなサイズ感や繊細さにもこだわったので、どんな着物にも品よく馴染む仕上がりになったと思います。
ゆき:わ、それは大事。
ーーどんな着物にも合うような、というと、どんな工夫をされているのでしょうか?
宮内さん:食べ物モチーフって単体で見たらかわいいけど、コーディネートに取り込むと奇抜になりすぎたり、意図せず目立ちすぎる部分になる事もあるんです。わたしは実際にお客様の着物に見立てた色々な帯や着物に当ててみて、バランスのいい色やサイズに調整しています。
ーー実際にご自身の目で見て、ブラッシュアップされるんですね。モノづくりをする上で、ゆきさんもこういうことってあるんですか?
ゆき:そういうジレンマはありますね。私も、例えば金魚の帯留とか作るとして、単体で見たらかわいいんだけど、着物に合わせた途端におもちゃっぽくなるというか。
宮内さん:すごくわかります・・・!
ゆき:かわいさの質が着物のオーラからズレてチグハグになってしまわないように、浮かないように。って、無意識に考えてません?!
宮内さん:はい、社長が、経営もモノづくりもなんでもされる方だからこそ、わかってもらえて嬉しいです。
ゆき:私たちはタイプは違えど同じクリエイターで、ルーツや環境が似ているところもありますよね。このコラボが、そんな宮内さんの想いをさらに多くの方に届けるお手伝いになると嬉しいです。

KIMONOMODERNのキモノ×ショートケーキの帯留、で完成する「ちょっと特別」な一日。
ーー宮内さんが、KIMONOMODERNでご自身の作品を発売するにあたり、楽しみにしていることってありますか?
宮内さん:いつもは帯留単体の販売なので、こうしてKIMONOMODERNさんのスタイリングと当店の作品の世界が重なることで、どんなハーモニーが生まれるかが楽しみです。
ショートケーキの帯留めと合わせたキモノモダンさんのオリジナルの帯締めが販売される事もとても嬉しく思っています!(詳細は後日発表)
当店のお客様にもKIMONOMODERNさんが好きという方も多いので、どんな世界が広がるのか楽しみにしていただけたら嬉しいです。

[12/5-7]東京店で、どこよりも早く新作ショートケーキをGET@新作帯留お披露目会
KIMONOMODERNのWEBショップでは、新作ショートケーキを含む、村岡寅則商店さんの人気の帯留作品(全12種)を12/5(金)から販売スタートいたします。
さらにガイドショップ東京店では、村岡寅則商店の世界を直接ご覧いただける「新作帯留お披露目会」を同時開催。WEB販売の商品はもちろん、ここでしかGETできない「WEB未発売・東京店限定作品」も多数ご用意いたします。
村岡寅則商店×KIMONOMODERN
「新作帯留お披露目会」開催情報場所:KIMONOMODERN the guide shop 東京
東京都港区南青山4-26-7 +8ビル2階[MAP]日にち:2025年12月5日-7日
時間:11:00〜17:00
ご来場予約:不要(※ご予約特典あり)
※混雑時にはご入店を制限する場合もございます
その他、ご予約特典やスペシャルゲストなどの詳細は、イベントページにてご確認ください。
編集後記(林)
お客様のコーディネートに寄り添う姿と、モチーフのストーリーをとことん考え、リスペクトを持って作品作りをする宮内さんの姿勢が印象的でした。
日本の伝統である和菓子の美しさを「かわいいだけじゃない」大人の女性が輝くスタイルへしなやかに、そっと広げてくれるような魅力的な作品の数々。今回の対談で感じたKIMONOMODERNの世界観との調和と温かさを、ぜひ多くの方に手に取って感じていただきたいです。
|対談後編|1分で完売?!あの人気商品の「KIMONOMODERN限定カラー」誕生|和菓子の魅力と原点、ほか
なんと村岡寅則商店で大人気の「あの」作品に、KIMONOMODERNをイメージして作られた新色が登場?!ここでしかGETできない、ファン必見の新作アイテムを公開します。











