何にコーデする?カジュアル着物に合わせる帯<教えて!たなえり先生#76>
こんにちは、たなえりです。今回は写真で見る帯の詳しい分類とカジュアル着物にコーデするオススメの帯のお話です。
おおまかな帯の分類
現在着物にコーディネートする帯の種類はざっくり分けて4種類あります。一般的には以下の組み合わせでコーディネートされることが多いです。
| 帯の種類 | 長さの目安 | 訪問着 | 附下 | 無地 | 無地(紋無し) | 小紋 | 紬 | 木綿 | ゆかた | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 袋帯 | 4.2m以上 | ○ | ○ | ○ | △ | △ | × | × | × | 
| 名古屋帯 | 3.6m前後 | × | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | 
| 兵児帯 | 4.0m前後 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 
| 半幅帯 | 4.0m前後 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 
(△はデザインなどにより合わせることができる場合もあります。※ゆかたには夏用を使用)
カジュアル着物にコーデできる袋帯もある?
袋帯をさらに細かく分類すると礼装向けの〝礼装〟袋帯とカジュアル向けの〝洒落〟袋帯に分けることができます。
一般的なルールとして礼装として使用できる袋帯は金糸・銀糸が使われていて吉祥文様や有職文様、古典調の文様が描かれている織りの帯です。
カジュアル着物にも合わせられる洒落袋帯は糸の種類に関わらず抽象的な柄やモダンな柄が描かれていたり、染め技法で作られた袋帯などです。
とは言っても、具体的にどこまで合わせられるかというのは帯のデザインによって変わってきますので、実際に私の着姿の写真を見ながらどのように使っているか説明していきます。


①の帯は金糸・銀糸が使われていて有職文様の文様が描かれている分かりやすい礼装用袋帯、主に訪問着や附下にコーディネートしています。(姪っ子の挙式の際に附下にコーデ)


②は銀糸のキラキラしたモダンなデザインの袋帯、華やかなシーンに使うことが多く、無地や小紋などに合わせています。(写真は小紋にコーデしていますが、パーティの時に振袖にコーデしたこともアリ)


③は遊び心のあるデザインの袋帯、金糸・銀糸は使われておらず、附下から小紋・紬まで幅広くコーディネートしています。(写真は紬にコーデ)


④は絹の光沢が特徴の有職文様の袋帯、キラキラはしていないので無地やはんなり系の小紋に合わせることが多いです。(写真は小紋にコーデ)


⑤はざっくりとしたカジュアルな雰囲気の袋帯、他の袋帯と比べて軽いということもあり、名古屋帯と同じ感覚で使用してます。(写真は小紋にコーデ)


⑥は染めの袋帯、普段使うことは少なくパーティなどのおめかしの時に使ってます。(写真は洒落訪問着にコーデ)
まとめると
| 帯の種類 | 振袖 | 留袖 | 訪問着 | 洒落訪問着 | 色無地 | 小紋 | 紬 | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ①礼装袋帯 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | △ | × | 
| ②モダン柄の袋帯 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | 
| ③遊び心のある袋帯 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | 
| ④キラキラしてない袋帯 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | 
| ③ざっくりとした袋帯 | × | × | × | △ | ○ | ○ | ○ | 
| ④染めの袋帯 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | 
(△はデザインなどにより合わせることができる場合もあります。)
カジュアルだけではない!名古屋帯
名古屋帯はカジュアル着物に合わせることが多いですが、デザインなどによっては附下や無地などの略式礼装の着物にコーディネートできる場合もあります。


①は金糸が使われてる九寸名古屋帯。名物裂文様なので附下や無地などの略式礼装にも合わせられる名古屋帯です。(写真は附下にコーデ)


②は①に比べて控えめですが吉祥文様の古典柄の九寸名古屋帯。主にはんなり系の小紋にコーディネートすることが多いのですが、附下から小紋、無地、木綿など幅広く合わせることができます。(写真は小紋にコーデ)


③は幾何学文様の八寸名古屋帯。九寸帯に比べるとカジュアル感が出やすいので、小紋や紬にコーディネートすることが多い帯です。


⑤は染めの名古屋帯、こちらも無地(紋無し)から小紋、紬、木綿などにコーディネートできる帯です。


⑤はざっくりとした八寸名古屋帯、こちらも無地(紋無し)から小紋、紬、木綿などにコーディネートできます。


④は伝統的な献上柄の博多織の帯。小紋や紬に合わせることが多いですが、無地(紋無し)や木綿、夏の帯としても使うことができます。
名古屋帯をまとめると
| 帯の種類 | 附下 | 色無地 | 色無地(紋無し) | 小紋 | 紬 | 木綿 | ゆかた | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ①袋帯のような九寸名古屋帯 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | 
| ②古典柄の九寸名古屋帯 | △ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | × | 
| ③幾何学文様の八寸名古屋帯 | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | 
| ④染めの名古屋帯 | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | 
| ⑤ざっくりとした八寸名古屋帯 | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | 
| ⑥博多献上帯 | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○※ | 
(△はデザインなどにより合わせることができる場合もあります。※ゆかたは基本的に夏帯となります。)
気づけば、いつもこれ!
キモノモダンでお買い物をすることが多い方はおそらく木綿や小紋、紬などのカジュアル着物を着る機会が多いと思います。
前述のようにカジュアル着物にコーディネートできる帯は袋帯から半幅帯まで幅広くありますが、手軽さを考えるとやはり兵児帯や半幅帯の一番出番が多いのではないでしょうか?
兵児帯や半幅帯というとどうしてもかわいらしい結び方が多いのですが〝きちんと感〟を出す結び方も知っておくととっても便利!
半幅帯を使ってお太鼓風や兵児帯で角出しなども結べますのでぜひチャレンジしてください。
こちらの記事も参考に!

 
                    
 
           
           
           
          








