<教えて!たなえり先生>#66-きものパッキングのコツ

こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。コロナ禍も明けてほぼ日常に戻った今、「そろそろ旅行でも…」って思っている方も多いと思います。というわけで、今回は旅行(出張)にきものを持っていく時のパッキングのコツなど、私の経験をもとにお話しします。

今回きものや帯のパッキングは、きものの素材やキャリーケースの形状によっていくつかのパターンをご紹介しています。また、行き帰りは洋服で旅の途中にきものを着るということを想定して、きもの一式のパッキングです!

きもの&帯のパッキング①ダイレクトイン

洗えるきもの、もしくはハードのキャリーケースの場合、私はダイレクトにきものをキャリーケースに入れています。

キャリーケースのサイズによって畳みかたは変わりますが、Mサイズ程度のキャリーケースの時は三つ折り、機内持ち込み可能サイズの場合はさらに三つ折りから二つ折りサイズ(1/6)でパッキングします。

三つ折りの場合はそのままキャリーケースに入れますが、そこから二つ折りした場合は折り目がつかないよう、以下の写真のように間に襦袢と帯を挟むようにしています。

きもの&帯のパッキング②仕分けケース

キャリーケースにダイレクトに入れるのに抵抗がある方や、ソフトケースなどで水濡れの可能性がある場合は、上記の方法で畳んだものを仕分けケースに入れてみてください。無印良品の仕分けケースMサイズなどは1/6サイズのきものがちょうど入るサイズです。

写真はきもの、襦袢、帯しか入っていないので少しスカスカですが、ここに洋服の着替えや肌着など入れて中が動かないようにするのがポイントです!

最近では仕分けケースの中にゴムベルトが付いているものもあるので、そういったグッズをうまく活用しましょう。

きもの&帯のパッキング③携帯用たとう紙

正絹の大切なきものや、シワになりやすいきものは便利グッズを使うことをオススメします。それが“携帯用たとう紙”です。この携帯用たとう紙を使うと、振動などできものがずれずにシワなくきものを運べます。

使い方はこんな感じ。写真はきものだけしか包んでいませんが、薄手の帯なども一緒に包むことができます。

携帯用たとう紙は市販の仕分けケースMサイズ(40cm×26cm)と同じくらいなので、キャリーケースにもすっきりと収まります。

小物類のパッキング

肌着や着付小物などは、仕分けケースSサイズにちょうど収まります。実際に以下の着付小物を入れてみます。(入れるアイテムはお太鼓結びを想定して、肌着(上下)、補整パッド、足袋、衿芯、帯枕、帯板、伊達締め2本、腰紐3本、仮紐2本、クリップ1個、帯揚、三分紐、帯留です。)

きれいに収まりました。衿芯は仕分けケースの縁に添わせるように、帯板は間に荷物を挟むように入れると折り目を付けずに入れることができます。

履物のパッキング

つづいて履物、厚みもあるし鼻緒など立体的な部分もあるので、まずは鼻緒がつぶれないように鼻緒キーパーなどを使って保護します。

写真に登場している鼻緒キーパーは実は自分で作ったもので、子供用の足袋に綿を詰めていますが、既製品の鼻緒キーパーもあります。

さらにここからシューズケースなどに入れます。

わざわざシューズケースを準備しなくても、シャワーキャップで代用もできます。

では実際にキャリーケースにパッキングしていきましょう。

ダイレクトに入れる場合は襦袢など、シワが少々できてもよいものから入れます。(キャリーケースの底綿にはハンドルなどの凹凸があるため)着替えの下着や洋服などを先に入れても良いかもですね。

パッキングのコツは、移動中のきものが中で動かないようになるべくベルトで固定するか、荷物をぱんぱんに入れるようにしてください。パッキングの時は横にしていても、運ぶ時は縦になるので、それを想定してキャスター側だけでもぱんぱんになるようにしておきましょう。

携帯用たとう紙もぴったり入ります。

そして、その上に着付小物の仕分けケースや履物などを入れます。履物がうまく入らない時は、左右ばらばらにして隙間に入れてもOKです。

おまけ

まだ実践していないのですが、次回の出張は荷物が少ない予定なのでリュックに着物を入れて行ってみようと思っています。今回のコラムをきっかけにリハーサルをしてみました。(笑)

使用するリュックはワークマンの「ジョイントバックパック ファイナルエディション」という約33Lの大型リュックです。

なんと、携帯用たとう紙がきれいに入るサイズなのです。

そこに小物の仕分けケースを入れて、さらに外側のポケットに履物が入るという仕様。(実際にこれで行くは未定ですが…)

今から旅行が楽しくなる季節、夏場はゆかたを持っていってもステキですよね。ぜひきもののある旅行を楽しんでください!

実際の出張時のパッキングの様子などはYouTubeにもアップしています。参考になればうれしいです!

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