<教えて!たなえり先生>#1- 秋の羽織ものと着物カーディガン

暑い暑いと言ってた夏から一転、台風が過ぎ去るとともにあっという間に秋がやってきた感じ。コロナ禍で春夏とお出かけがなかなかできない日が続きましたが、ようやく少しずつですが外出や旅行が楽しめるようになってきたように思います。

こんにちは。わたくし、たなえり、こと「多奈ゑりきもの教室」主宰の田中えり子と申します。KIMONO MODERNとは長いお付き合いで、現在は福岡のthe guide shopで着付けのレッスンを行なっています。「着付け講師」という立場からみたお気に入り商品の考察や着付けのコツなど、毎月コラムとしてお届けしていきたいと思います。

昔の羽織もの、今の羽織もの

10月に入り一雨毎に気温が下がって行く中、そろそろ準備をしておいた方がよいものが着物の羽織もの。どうしても着物や帯のお買い物が優先されがちで、気が付くと「上に着るものがない!」なんてことも。以前は「紅葉から桜まで羽織ものを」なんてことを言われていましたが、今では選択肢も広がり着物の上に着るもののバリエーションや羽織ものを着る季節が多様化しています。

私も一昨年までは9〜10月は薄羽織、少し寒くなったら袷の羽織、さらに寒くなったら防寒コートと着分けていましたが、キモノモダンの着物カーディガンに出逢った昨年(10〜4月まで)はなんとすべて着物カーディガンで過ごしました!

着物カーディガンのカラーラインナップ

羽織ものを選ぶ基準

私が羽織ものを選ぶ基準はデザインの良さはもちろん、できれば着物でも洋服でも使えるもの、そしてなるべく軽いもの。そのどれも兼ね備えているのが着物カーディガンだったのです。

初めての着物カーディガンは「NAVY」をセレクト

さらに防寒対策

では、12〜2月の一番寒い時期はどう乗り切ったかというと、ある日突然閃いた二枚重ね!(笑)秋冬向きの濃い色と春向けの淡い色を組み合わせることによって、秋口や春先はそれぞれ一枚で着て、寒い時期は二枚重ねて着て(この場合はお好きな色を外側に、ちら見せしたい色を内側というように重ねて)10〜4月という長い期間対応できる羽織ものとなったのです。これも軽く温かい着物カーディガンの成せる技だと思います。

「NAVY」と「sugarwhite」の組み合わせ
「墨」と「ペールpink」の組み合わせ。衿の部分の折り返しかたを変えると色の見えかたも変わります。

着物カーディガンを選ぶ理由

着物カーディガンを愛用するもう一つの理由は衿の部分を自在にカスタマイズできるところ。羽織やコートの時は首元に別のアイテムを巻いていましたが、着物カーディガンは衿を羽織のように折り返してもよいし、寒い日はショールのように衿を首に密着させるようにすると首回りの防寒もしっかりできます。

一枚でも二枚でも活用すること間違いなしの着物カーディガン!今年の秋冬のワードローブに取り入れてみてはいかがでしょうか?(ちなみに私は四枚ガチ買いしました。(笑))